- pience
- Feb 20, 2018
クラウド版実機デバッグ環境~ここなら使いやすそう!
もうすっかり定番の「クラウド版実機デバッグ環境~ここなら使いやすそう!」をまとめてみました。
開発工程で、ある程度のコーディングを終えてからあと、リリース前にはまあ各キャリアやメーカーの代表的な実機環境に近い環境でのデバッグは必須です。
昔とは違い、スマホやiPhoneなどが一般的となった今、「各キャリアやデバイスによる差は、あまり気にしなくても作れるよ、必要なのは画面サイズとかかな?」なんて言われるのが普通です。
こうした環境でのデバッグ、現在デスクにある開発ツール内でもある程度の条件下でもちろん、行うことができるタイプのものが多いのですが・・
コーディングと最終デバッグを同じ環境内、しかも同じツール内で行うと、なぜだかあたまが「ぐちゃぐちゃ」っとしませんか?
「でもわざわざ検証ルームまで出かけて行ってやるほどでも」なんていう皆さん、今は
「クラウド版の検証用スマホレンタルサービス」 がおすすめ!
【「クラウド版の検証用スマホレンタルサービス」とは?】
この「クラウド版の検証用スマホレンタルサービス」ですが、仕組みとしては、さまざまなメーカーから発売されている実機端末を。クラウド上から操作して、検証を行うというもの。ブラウザの中に、センターにある「実機が表示」されており、画面上から動かすことができます。
各サービスにより行える内容には違いもありますが、基本的には、クラウド上からアプリやWebサイト、デザイン表示などのテストが行えます。
実機検証用環境の他、自動テストサービスを備えているところが一般的。サービス提供者によっては、実機部分が日本語OSや入力にならないといったものもあります。
自前で作るテスト項目の他、コードを自動生成したテスト、Aiを用いた自動テストなどのテスト内容。
動作や表示の動画等を自動で保存するもの。エラーの種類や内容を分析してパートや回数ごとに記録とレポーティングを行ったり、エラー分析からAi学習によるさらなるテスト項目自動実行などをかけてくれるものも。
また、テスト結果を開発ツールに連携しやすいサービスなども存在しています。
正直料金高いんじゃないの?と思われた方。実は0円~上は限りなく。
こういったサービスは大手だけ・・・ではなく、既にクラウドワーカーでも手軽に使えてしまう料金や従量等設定となっています。
現在は、リリースするツールやWEBサービスも「さまざまな端末で快適に利用できる」ことがMUSTとなっています。
ですが自社のテスト環境内に、最新鋭のデバイスを多数そろえるのは非常に面倒。各デバイス特性を持たせたサーバ上のテスト表示環境を構築することだって、正直かなりの手数ですから、自社の使用頻度や、テストスケジュールにあわせて集中的に使える、あるいは予算範囲内を超えないように使えるというのはかなり便利な感じがします。
【「クラウド版の検証用スマホレンタルサービス」はどんなときに使うのがおすすめ?】
デバッグでは、昔なら業務で利用するプログラミングツール~検証ハード環境で、最終のデバッグまでをさまざまのデバイス環境などを与えて行うのが普通でした。
ですが、開発用環境のツールでは、細部にわたるまで細かな設定がされていることも多く、デバッグの都度いちいち設定変更する手間や、管理自体ができないほど複雑・・・という方も多かったものです。
プロジェクト内各工程でのデバイス共用のため、再現のため頻繁にOS設定などをかわるがわる変更するなども面倒で・・・
これがWEBサーバ上に組まれた環境経由で、一元的に利用ができるのです。
最近は言語を習得するにも、手前で動作確認を行うにも、ブラウザ上から動作できるオンライン実行環境が常識となっています。こうしたテストもブラウザから一元的に行えることで、経費面でのメリットの他、出来上がったテスト結果経過のデータが見やすいなどのメリットがあります。
さらにその言語やソースの細部がよく把握できていない、わかってはいてもどこかに問題がないか不安といったときには、レポートや取得データなどの結果を示す部分もブラウザ上でクラッシュしてくれるので、ほかのシステムに影響が及びにくいというのも初心者には便利なところです。
実際このテスト環境は、ブラウザ上での表示以外は、サービス提供企業のシステムの中なので、これも切り分けができて安心な部分。
個人的にはとくに便利!と感じるのは、クライアント向け資料で要求されるさまざまなテキスト、パンフレット等展開を視野に入れた画像や動画データが美しく取れる点。同じ操作をさまざまな種類の端末で行わせたときの動作はもちろんユーザビリティ評価などにも、非常に視覚的に、比較しやすい画像が得られます。
もう大手に限らず、すっかり必須のサービスになりつつあります。
気になる点ですが、Wifiは使えるものの、電話回線を通じた通話などはできないため、SNS利用の登録や認証テストには、別途契約が必要となる(個別カスタマイズ端末利用の契約)な点や、回線を利用した認証による決済関連の検証には、やはり自前実機が必要な点でしょうか。
【「クラウド版のスマホレンタルサービス」のおすすめサイト】
先ほどまでご説明したように
- 実機の種類や新規リリース前後の対応(追加のスピード)
- 日本語やOSなどの言語環境
- テスト用スクリプトの自動生成やAi利用テスト
- テスト時画面の記録方法(スクリーンショット、動画他)
- 課金方法(従量、期間制、プリペイド等)
などの切り口で見ていけば、自社の開発中のアプリやサービスにとって、もっとも使いやすいものが見つかるはずです。
<Scirocco Cloud>
「多様なAndroid端末をブラウザから操作できる国内初!クラウドベースのモバイルテストプラットフォーム」
日本発のクラウドベース、html5のブラウザ上からの実機操作を可能とした、モバイルテストサービス。
日本での開発ということもあり、非常にユーザーフレンドリー性が高く、アンドロイド端末中心に、常時150種類以上の国内外端末を用意しています。
・日本
・実機の種類や新規リリース前後の対応(追加のスピード):
日本国内~海外端末まで、国内販売台数ランキングなど基に最新端末を選定追加
・日本語やOSなどの言語環境:
日本語対応OK
・テスト用スクリプトの自動生成やAi利用テスト:
料金プランによってもサービス内容が異なるが、基本的にはWebアプリやネイティブアプリ端末リモートコントロールなど利用が可能。複数端末の自動テストや並列自動テストなどもプランによる。
・テスト時画面の記録方法(スクリーンショット、動画他):
全料金プランでスクリーンショットあり。テスト結果エクスポートは一部プランで提供。
・課金方法(従量、期間制、プリペイド等):
無料から、マンスリー、時間制プリペイド、従量制、パッケージなどさまざま。
・その他特徴;
プランによってはさまざまな端末に必要なときだけ、かつ複数台接続しての利用ができるため、カスタマーサポートなどでの検証用端末としても利用できる。
すでに国内では老舗という感じでもあり、認知が高いことに加えて、サービス料金が安いことでも各所で以前に取り上げられていました。社内稟議が通りやすい点でもおすすめかもしれません。
http://www.scirocco-cloud.com/
<MovaTesting>
「スマホアプリ・サイト開発のテスト自動化クラウドサービス
人工知能によるテストの完全自動化を目指し開発されたテスト自動化・クラウドサービス MovaTesting」
PCブラウザ上からの実機操作、スマホからも操作対応を可能とした、モバイルテストサービス。
操作ログをAiの「MovaTesting」が学習。そのうち、企業におけるのテストノウハウが多数蓄積されていき、テストスクリプト生成・テストの自動実行までも可能となるというシステムが魅力。
・日本
・実機の種類や新規リリース前後の対応(追加のスピード):
非公開ながら、新しいOSなどには広く対応。
・日本語やOSなどの言語環境:
日本語対応OK
・テスト用スクリプトの自動生成やAi利用テスト:
基本的にはWebアプリやネイティブアプリ端末リモートコントロールなど利用がいずれのプランでも可能。
また、アプリやサイトのテストスクリプトの自動生成や、手動テスト、自動テストなども構成できる。複数端末へ移行自動テストも可能。複数端末の自動テストや並列自動テストなどもプランによって、台数は違う。
・テスト時画面の記録方法(スクリーンショット、動画他):
全料金プランでスクリーンショット、ログ出力、テスト自動録画保存などが可能。料金により、記録用ストレージ容量が大きく異なる。(最低2GB~最大40GB)
・課金方法(従量、期間制、プリペイド等):
端末数、自動テスト可能な端末数、ストレージ容量などにより、月額固定制。10000円からあり
・その他特徴;
人工知能によるテスト自動化をメインに据えたクラウドサービスのため、複数端末の自動テストや、テストスクリプトの自動生成、自動実行予約、スクリーンショットやログ、テスト自動録画保存など、企業でほしい記録が一通り使える点がとにかく便利。
Eclipse/AndroidStudioとも連携しており、フィードバックが行いやすいのも便利です。
パソコン操作の他スマホからも操作可能な各種テスト。スケジュールが詰まっていて、24時間テストを走らせたいとき、自宅からのアクセスが可能というのが便利です。
https://www.movatesting.com
<AWS Device Farm>
「複数のデバイスで Android/iOS 向けのアプリケーションやウェブアプリケーションを一度にテストおよび操作することや、あるデバイスでの問題をリアルタイムで再現することができます。アプリケーションをリリースする前に、動画、スクリーンショット、ログ、およびパフォーマンスデータを確認し、問題を特定および修正して、品質を向上できます。」
あのアマゾンが提供する物理デバイスのアプリケーションテストサービス。とにかく機種が豊富、クラウド内で複数テストを同時に走らせることができます。
・米国等グローバル
・実機の種類や新規リリース前後の対応(追加のスピード):
端末一覧 AndroidからiOSまで新OSにも広く対応。欧米、中国、インド等デバイス。
・日本語やOSなどの言語環境:
日本語対応が弱い(個別のデバイス確保のないプランでは、端末を日本語入力できない)という指摘在。
・テスト用スクリプトの自動生成やAi利用テスト:
プランごとに利用できる台数は違うものの、手動テストや自動テスト、そして組み込み済みのスクリプトを利用したテストなどが可能。一切自分ではテストスクリプトを書く必要がない点は魅力的です。
・テスト時画面の記録方法(スクリーンショット、動画他):
動画、クラッシュレポート、テストログ、デバイスログ、スクリーンショットなどの、デバイス別の詳細データを含む、テストレポートが出力されます。
セッションログや、特定のエラー回数などもカウントされ出力。いきなりまとまったレポートが得られ便利。
・課金方法(従量、期間制、プリペイド等):
端末数、自動テスト可能な端末数、ストレージ容量などで月額固定制や従量制がある。最初の1000分までは無料使用可能。契約アカウント専用のデバイスを確保可能。
・その他特徴;
Appium、Calabash、Espressoなど豊富なフレームワークと連携。フィードバックが行いやすいのも便利です。
まず無料で使えるので学習用におすすめ。
https://aws.amazon.com/jp/
<その他のおすすめサービス>
https://www.youtube.com/watch?time_continue=6&v=dGkvqGSrDko <※動画>
NTTレゾナントが提供する<Remote TestKit>は業界No.1の500種以上もある豊富な検証機そのものと、安定性から公共案件やセキュリティレベル高のシステムテストにも人気。
やはり料金面はそれなりにお高いようです。
https://appkitbox.com/testkit/
サイバーエージェントが開発し、GitHubで公開している<STF-Smartphone Test Farm>は、無料タイプ。ですが、自社サーバ内に展開して使う必要があります。
自前のシステムリソースが少なくても使える上、なにより無料でつなぎ放題なのは、コーディングを進めながら細部を確認したいときにぴったり。
https://openstf.io/
オリンピックに向けて、とくに対応が求められているアジア系言語への端末テスト。開発発売も多く、非常にモデルが変わりやすい中国端末をテストするならこちら<Testin陪您走过产品测试的每个阶段>
自動テストなど様々なテストの他、用意されたテストスクリプト利用など、さまざまな方法で利用できます。
https://www.testin.cn/
【まとめ】
タイトなプロジェクトの後は、たった一人残された社内でこんな風に検証などを行っているのが常。
でもクラウド型サービスでは、自宅やモバイルから等アクセスできるものもあり「最終日にオフィスにいなくてもよい」=スマートなワークライフバランスにもつながります!
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